昨秋からレッスンに通ってきてくださっている大人の方がいらっしゃいます。
全くの初心者ということで当教室にお問い合わせがあったのが10月半ば。11月からきち
んと月に2回、レッスンに通っていらっしゃいます。
今までピアノを弾いたことが全くなかったとのこと。何がしたいか?ご希望をお聞きすると・・。
ピアノが好きで、弾きたい曲があるとのこと。自分でネットで調べたりして弾いてみたけれどやはり独学では無理なのでレッスンを受けたいということでした。
初心者ということでなので、♭もいっぱいついてるし、和音も多い。細かい音も一杯。急にその曲をするのではなくてまず楽譜の読み方やもろもろ他のアプローチの方法があるかもしれないと私としては思わなかったわけではないのですが。
その曲が弾きたいという情熱に動かされ、ご指導させていただいています。
まず片手ずつから初めて、両手を同時に使うことから。そして別々の動きへ。文字にすると数十文字でけど、それはそれは大変なことです。
ピアノを弾くということは手、目、頭、耳、それに加えて足など全部同時に別々のことを瞬時に行いつつ時間の経過を表現するわけですからそれがどれほど大変なことか。小さい時から訓練していたら半無意識に出来ることも、大人になってからだと非日常なことなので一つ一つ確認しながらでないと到達出来ません。そんな大変なことなのに、毎回、レッスンの度に着実に進化されて、非常に努力されているのがわかり頭の下がる思いだったのですが。
今日のレッスンでは、今までに増してグンと良くなっておられたので、
この二週間どういう練習をされましたか?とお聞きしました。
え~、としばらく考えてから、「電気ピアノはすぐに録音が出来るので、少しずつ何度も録音して聴いては弾くということして練習しました。」
とのこと。
そう!素晴らしいですね
自分の演奏をよく“聴く”ことが大事ということはわかってはいるし、音が鳴っているのだから聞こえている、つもり
自分の音が鳴っていると“聴いているつもり”でも“弾く”ことに一生懸命で、実は聴いていないことがままあるのです。
自分の演奏を“録音して”→客観的に聴く→考える→工夫する→また録音する。この繰り返しは果てしない遠い道かもしれませんが、一番の近道かもしれません。
嬉しいことに、今度の発表会にも出演して下さるそうです
大人になって初めて舞台に一人で立つ。それは大変なことだと思いますし、何が起こるかわかりません。でも、何があろうと、その経験が次への一歩になることは間違いないことです。
“100回の練習よりも1回の舞台”とはよく言われることですが、その1回がたとえ満足のいくものでなくてもそれまでの100回の努力がなくなるわけではないのです。その努力の上での1回が生徒さんたちの貴重な宝物となりますよう、私も一生懸命ご指導させていただきたいと思います。
応援よろしくお願いいたします。
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