『小犬のワルツ』 その2
『小犬のワルツ』はいうまでもなく、ピアノの詩人といわれたショパンの作曲です。ショパンは生涯修作を含めて20曲ほどワルツを書きました。やはり、有名なのは1番から14番でしょう。14曲の中の第6番が小犬のワルツです。動物の名前のニックネームのついているのが他にあと1曲あります。第4番猫のワルツ・・・
小犬のワルツはショパンの愛人ジョルジュ・サンドの小犬が尻尾をかもうとくるくる回っている様子を曲にしたと言われています。彼の晩年の頃の作です。この頃はもうサンドとの仲もだめになりつつあったかもしれないのに・・なんと幸せそうな、軽やかそうな洒落た曲でしょう。この曲は14曲中一番短い曲でもあります。おしゃれに、さらっと弾けたらいいなぁ。
動物のワルツのもう1曲。猫のワルツ。私は猫があんまり好きではないので、あの出だしの和音を三回弾くところが猫が爪をたて、毛を逆立ててぎゃお~ぎゃお~と啼いているとしか感じないのであんまり好きじゃありません。
余談ですが、第1番には『華麗なる大円舞曲』という邦題が付いています。いつもネーミングでは感心するのですが、グランド・ヴァルス・ブリアントってのを邦題に訳すとき『華麗なる』としたのがえらい。西洋音楽を明治時代に輸入?しすべての楽語から、何から何まで日本名に訳したこの知的作業。本当に感心します。日本人て本当にえらいよなぁと、いつも思います。ワルツを円舞曲ですよ円舞曲。言えばきりがないけど、ノクターンを夜想曲、これも実に漢字と曲がぴったりだと思います。こじつけたなっていうのもあるけど。ソナタを奏鳴曲。これはいまいちなのでやっぱり今ではソナタですね。
話が飛びますが、映画のタイトル。最近の映画は意訳せず、そのままカタカナでよんでしまうのがが多いですよね。指輪物語はロードオブザリングじゃないだろ、指輪物語は指輪物語だぞ、と思ってます。でもウエストサイドストーリーはこれしかないか。でも『雨に唄えば』いいよなぁ。シングを歌じゃなくて唄としたのが最高。『風と共に去りぬ』はもうこれしかないタイトルですよね。これをゴーンウィズザウィンドとか風と一緒にいなくなった^^;だったら絶対ヒットしなかった。最近の映画の邦題はがっかりすることが多い、というかそのままじゃないか、と怒ってます。昔は何とか美しい日本語にしようとしてたのに・・・。先人のこのような努力があったから、西洋の文化や音楽が日本にこうやって根付いて行ったのかなぁと思います。
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