ピアノ発表会考
昨日、同業者の友人のピアノ発表会のお手伝いに行ってきました。お手伝いのつもりがお手伝いにならず、聞いて楽しんで帰ってきただけだったかもしれません^^;。
ピアノ発表会っていうのは、ピアノのセンセにとって一大イベント。生徒にとっても、負担のないものではないはずです。はっきりいって、ピアノの先生にとって発表会は本当に身も心も削る大変なことです。やらなかったら、どんなに楽か・・・。でもつまんなかも。
ではなぜそんな大変なことをするか。これは音楽をやってる以上避けて通れないこと、音楽そのものが自己表現だからです。自己表現は発信と受信があってこそ成り立つものです。だから、ピアノ教師としては、その場を生徒に与える使命があると思います。
たとえそれが、ささやかな場であっても、自分を表現してそれを相手に伝える。その場がいかに大切か。“100回の練習より一回のステージ”とも言われるゆえんでしょう。一回のステージ、これは聞き手がいるということですね。観客。そのために、テクニックを磨き、どうやったらうまく伝わるかを考え、テクニックだけではない他に何が必要かを考え、自分らしさを出す。それが出来ればプロの演奏家にならなくても人生で得るものは大きい、何物にもかえがたいでしょう。と信じるからこそ、センセも頑張れる。センセが頑張らないと生徒は絶対付いてきてくれないし。
ただ、そのセンセの頑張りが生徒にとっていらんお世話になる危険性もあることを、教師としては気をつけなければいけないのです。それはその子にとって単なる負担。負担にならずに、そういう経験ができるよう、喜びに、たとえ失敗をしてもそれがプラスに向けられるようにさせるために、日々のレッスンに取り組まなくてはと肝に銘じています。
昨日の私の友人の発表会を聞きながら改めて、頑張らねばと励まされて帰ってきました。私の今年の発表会は3月26日。センセも気を引きしめて取り組まなくっちゃ。笛吹けど踊り踊らずってことにならないように・・・。
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» ピアノ発表会(注:親バカフレーズ含む) [普通の専業主婦だって、何とかなるさ!]
昨日は2人の子供達のピアノ発表会でした。
今年度は合唱会も同じ日だったし、なぜか日程がダブる年です。
同じ日なのに、会場は別という悪条件。午前と午後で時間が... [続きを読む]
こんばんは、桜桃さん。お邪魔します。
先生のお立場から、発表会の意義について、こんなにはっきり説明してもらったのは初めてです。このエントリにいちいち頷くことしきりで、とてもためになりました。
そしてそれが、私が発表会を通して子供達に望む事と同じだったので、とても嬉しかったです。
先生のご苦労も、とても良くわかりましたし…。
先日行われた2人の子供達の発表会のエントリをTBさせて頂きます。発表会に対する親バカ母親の気持ちが書いてあります(^^;
投稿: riro | 2005/01/30 22:03
riroさま
TB、コメントありがとうございました。riroさまのような生徒の保護者を持つピアノの先生は幸せだと思いますよ。
なんか、私、すご~~く励みになりました。嬉しい(*^_^*) 頑張ります。今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 桜桃 | 2005/01/31 21:41