バッハさんはえらい
今日は、とあるところで、アマチュアフルート愛好家たちのおさらい会がありました。私はそこで、1曲伴奏をさせてもらってきました。
J.S.バッハ作曲 『フルートソナタ BWV1030 ロ短調』 本番は第2、3楽章のみ 長いからね。全部演奏したら17分以上かかります^^; 聴いてる人は飽きるよ。
バッハのフルートソナタは一般的には5曲と言われていますが、その中でも最高傑作であろうという、BWV1030 ロ短調です。
なにが最高傑作かというと、もちろん聴いたら分かるのですが・・・。フルートとチェンバロとの見事なまでのかけあいです。完璧と言っても良いでしょう。それも、チェンバロの右手と左手とフルートがそれぞれ独立していて、からんでくるのです^^; と言うことは合わせるのも大変なのですが、チェンバロパートもめちゃめちゃ大変なんです。テクニック的というのではなく。完璧に右手と左手が対等に全く同じように弾けて、なお且つ、右と左手もバランス、音域があるので、それをそろえ、なお且つ、それが同時に出てくるのではない、ようするにずれて出てきます。そこにフルートが絡んでくるのです。
特に第3楽章は最初から最後まで完璧に追いかけっこをしています。そして、それがドラマチックの大団円を迎える。バッハさんのえらいところ。単に法則的に動くのではなくて、音楽的といえば簡単なのですが、要するにここはさっきこうだったからこうなると思わせて・・フェイントがかかるというか、規則、法則的だけではない、予測がつかない動きがそこにあって、緊張感が保たれます。とにかく、何回弾いても飽きない曲でした。練習しても練習してもやることがあるというか・・。バッハさんが近づいたと思ったら遠くなりを繰り返しつつ・・。
私は一年ほど前からバッハさんを当時の楽器で演奏したい、古い時代の音楽を勉強したいからとチェンバロをはじめました。そこへ、この曲でした。いやぁ、手強い曲でした。でも、難しくっても弾いていて楽しいのです。おまけに伴奏なのに、楽しい。これはすごいことです。それぞれが完璧に独立していると言うことでしょう。アンサンブルにおける、理想の形がこの曲にあると言うことを実感しました。フルート奏者にとってはどうなんででょうねえ。チェンバロパートでさえこんなに楽しいのですから、きっとやり応えはあるはず。
まあね、本来フルート、通奏低音(通常チェロ)、チェンバロが三つ巴の格闘をするかの様相を呈する曲です。それをピアノで演奏するのですから、またちょっと趣きが異なるのですが。
で、今日の演奏。いや~。余裕のよっちゃんで弾き始めたのですが・・、だんだん緊張してきて。単純な音の並びほど、こちらに緊張を強いるものはないです(;_:) いやぁ、いい勉強をさせていただきました。バッハさんはやっぱりえらいよ。
さ、明日から8月。夏休みも・・終盤だったらいいけど、まだ中盤にさしかかったところ。
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