昼のピクニック
履修不足の嵐の吹き荒れる昨今、そんなことは全く関係ない息子の学校の最大イベントである強歩大会が今日行われました。
必要以上にお勉強させられ、必要以上の行事をこなし、必要以上に部活にいそしむ息子たちにとっては、履修不足の免除をずるいとかずるくないとか思いもしないことのようです。男子校だけど、調理実習もあるし、大工修行もするし・・。でも、受験もします、もちろん。
勉強を減らしてもらってずるい、もうけた、はたまた、必要以上に勉強して損した・・。こういう感覚を子どもに抱かせることこそ間違っているのです。子どもの可能性を摘み取っていないか、だれかが、どこかで何とかしなくてはいけない。受験という目先のハードルのその向こうを見据えた教育をする場を真剣に考えることこそ、今本当は必要なんだけど・・。
さて、その強歩大会。兄のときは、親も子も不完全燃焼のまま終わりました。さて、次男はどうだったでしょう・・。
写真は最後の延々続く土手を走る子供たちです。あと2キロでゴールというところでしょうか・・。担当の場所の旗ふりを終えてゴールに駆けつけました。写真の真ん中に次男の背中が。次男は硬式テニス部です。毎日7時過ぎまで部活漬けの日々を送っていますので、何と言うことなくゴールしました。日ごろ鍛えてるってのはこんなもんなのね・・。
この強歩大会は、夜のピクニックのようなドラマは全くないし、おまけに男子校だし。
それに、昼日中に公道を使わせていただくので、関門をいくつも設けて、“あしきり”があるのです。その関門にギリギリだからと、、必死に走る、はたまたつった足を引きずり、それでも足を進める子供たち、お互いいたわり声を掛け合って走る子供たちをみていると、それぞれに、ドラマがあるなぁと今日旗を振りながら、改めて思いました。
こんな過酷なこと、大学受験には全く関係ないでしょう・・。こんなことで、点数とれないです、ハッキリ言って。完走したからって大学に受かりません。でも、無駄と思えることに意義があるのが教育かもしれません。
単位不足を分かっていながら、親に緘口令を敷いていた学校もあると聞きます。親も、教育者も真の教育は何か、子どもにとって一番必要なことは何か。考えていくことが重要だと思います。
« 今日はこんなことしてます | トップページ | 結婚記念日です »
桜桃さん、
うちの娘はずるいと言ってますよ。
息子さんの学校本当に色々盛りだくさんの教育をされるところなんですね。
でも、こういう経験ってすごく記憶に残りますね。
これから長い人生を進む上では決して無駄ではないかも。
よそでもコメントしたんですけど、大学から変えるべきなんですよ。
入学しやすく、出るのを難しくすれば、高校も予備校化しないですむと思うんです。
投稿: ぶんぶん | 2006/11/05 22:20
履修不足に関しては いろいろ思うところがありますが、
高校くらいまではあまり偏らずにいろいろ勉強しておいたほうが良いのになぁとニュースを見るたびに思います。
偏りなく勉強するって、その後に必要な知識(…あった方が豊かに過ごせる。くらいのモノも含め)を得る機会を逃さないように という意味合いだけでなくて、
直接知識が生きなくても頭の中の道筋を増やせる機会だと思うから。その時の自分にとって一見無駄だと思うことにだって意味があると思うのです。
「自分にとって特かどうか、役に立つかどうか」を判断する力は勿論大切だけれど、その判断力を養う前から損得感情だけで行動するのは如何なものかと思うし。そこを補ってあげる存在に、大人や学校がなれることも大切なんだと思います。
投稿: 碧空 | 2006/11/06 01:02
ぶんぶんさん、碧空さん
おはようございます。コメントありがとうございます。
ぶんぶんさん
>うちの娘はずるいと言ってますよ。
当然だと思います。目の前に受験があって、自分達だけが必要のないものに時間をとられて、入試のためだけの勉強をして受かる子がいる、っていう風に回りに思わせられているから。
決して、そうではないんだと子供たちに自信を持って言ってやれる大人もいないし、説得力もないのが現実です。背後に政治的なものが見え隠れするからかもしれません。
あの学校は教えない教科があるとか、大学入試の科目しか勉強していない完全予備校化の高校があるということなんて以前からわかっていたことです。それが今改めて未履修問題としてクローズアップされることこそ、政治的なものを感じる。首相が変わった途端噴出ですからね。
今回も未履修問題をお茶を濁すような解決方法にしないで欲しいですね。一番の犠牲者は学ぶ権利のある子供たちです。
碧空さん
おっしゃるとおりだと思います。
>頭の中の道筋を増やせる機会だと思うから
まさにその通りですよね。そしてその先に引き出しが増えているっていう。それは目に見えないし、すぐに点数とか合格っていう“成果”に繋がらないですけどね。
>補ってあげる存在に、大人や学校がなれることも大切なんだと思います。
そうなんですよ。今現に受験生が動揺しています。それを誰がフォローできるか・・。
教育の根幹まで問われている気がします。
投稿: 桜桃 | 2006/11/06 09:54