プラセボ効果ですって
昨日の日経新聞夕刊のコラムお読みになりましたか?日替わりで各界の著名人が書かれている“あすへの話題”です。毎日楽しみにしているコラムなんですが、昨日は、分子生物学者福岡伸一氏の担当でした。
この方のコラムは、本当はとっても難しい内容で私の頭ではようわからん内容なのでしょうが、そんな私にもかみくだいてわかりやすく興味ある話題を毎週提供して下さってます。
が、昨日はなんと!びっくり仰天の内容。
あの白い粉のことです。あ、今世間を騒がしてる物騒な粉ではありません。
コラーゲンの話題。
原文を引用させていただきます。2008年10月30日、日経新聞夕刊「あすへの話題」より
コラーゲンはタンバク質である。細胞間のクッションとなりお肌の張りを保つ。関節の潤滑剤としても働く。しかし、私たちが食品として摂取したコラーゲンは動物や魚由来のものであり、消化管内で分解されてアミノ酸となる。コラーゲンはもともと消化されにくいたんぱく質なのでそのまま排泄されてしまう分もかなりある。少なくともいえることは、他者のコラーゲンがまるごと消化管を通り抜け、細胞間や関節に届いて、その場所に補給されることは、全くありえない(原文は強調点がついてる)ということである。
私たちの細胞は、コラーゲンが必要なときは、吸収したアミノ酸からいくらでも作りだすことができる。そしてコラーゲンの合成に必要なアミノ酸は、ごくありきたりなものなので、どんなタンパク質にも含まれている。だから普通の食事をしている限り、コラーゲンが不足するなどということもありえないのである。
ですって
すなわち、ちまたで売られていて私もまだ飲んでるアミコラは全く必要ないということです。あの時飲み始めて以来やめる積極的理由もないので。最近は忘れなければ、と言う程度だし、夏場は乾燥はあまり感じないので飲んでませんでしたが。でも、これからは乾燥の季節なので、気合を入れようと思っていた矢先の記事でした。あの時のアミコラお仲間はどうなんでしょうか・・・?
以下続きます。
外見は本物とそっくりに作った偽薬を、それとは知らせずに投与すると、かなりの割合でなんらかの改善が見られる。いわゆるプラセボ(偽薬)効果である。このほどさようにヒトは信じやすく、信じるものは救われる。だから私は、コラーゲンの共同幻想に陥っている人たちをみても何かを諫言するつもりはない。ただ幸いであると思う。そしてひとりごちる。それに一体いくら払ったのだろうと。
ですって。で、聞かれたので、調べてみましたよ。この2年半に購入したアミコラ代〆て30,920円でした。だまされ続けたお値段としたらお高い?信じて救われた私にとってはお安い?
なんだか憮然としてしまう・・・。私って騙されやすいヒトだったんだ。
ちゃんとした学者さんには無駄だとわかっている食用アミコラ。企業は一体どういう了見でこういうものを販売してるんでしょうか?企業ぐるみで小市民の美容願望をくすぐって利益を上げようとしてたんでしょうか?それとも、開発者も“共同幻想に陥って”いるのでしょうか?
ということで、いつまで飲むのよ、といつも思ってた私はアミコラやめるきっかけが出来てちょっとホッとしているのでした。
が、やっぱりなんだか釈然としないのよね。
「生物と無生物のあいだ」でも読んでみよう。
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