有田秀穂著『脳からストレスを消す技術』
面白い本を読んだので、自分の備忘録として記事にします。
内容(「BOOK」データベースより)
ストレス耐性をつくる「セロトニン生活」と、たまったストレスを一瞬でリセットする「号泣生活」で、心も身体も脳も、すべてが健康になる!脳生理学者が考案した1日5分で効果が出る驚きのストレス解消法。
ですって。あっという間に読めてしまいます。深刻なはずの問題が、こんな簡単な内容でいいの~?って感じなんですけど。
人間の受けるストレスは三つ
- 身体的 ← 仕事脳(ノンアドレナリン神経)
- 快が得られない ←学習脳(ドーパミン神経 茂木さんも述べてる参照こちら)
- 他人から正当に評価されない ←共感脳(セロトニン神経)
だそうです。
たとえば、生徒を上手にしようと死にものぐるい、寝る間も惜しみ、体力も使って必死にレッスンをして疲労困憊。でも、いくら言っても生徒は練習もしないしちっとも上手くならない。どうしてちゃんとしてくれないの!(人のせい) →でも、発表会は迫ってくる。そして当日生徒は、成果どころか、惨憺たる結果。→ あああのセンセはあの程度の先生なのね。と回りから言われ、生徒の親からも不満噴出。→あれだけ一生懸命私はやったのに、誰も理解してくれないし、言うことも聞いてくれない。→ ああ、私はダメな先生。生きてる価値もない私・・・。→ストレス一杯。ストレスに押しつぶされてうつになる・・。
え?違う??たとえが悪いでしたね。こんな大したことでもないことを大ごとにしてはいけません。なので、私はこういうことでストレスにはなりません。でも、同業者でこういうことで胃に穴を開けた人も、うつになった人も知っているので、受容個体に差があることははっきりしています。
人それぞれ価値観が違うので、同じことでも大したことないと感じる人と、些細なことがとっても大事で大変だと感じる人がいますよね。感受性の違いというのか。
時代背景ももちろん影響されるでしょう。
とにかく、受容容量、能力が異なっても、こういうプロセスをたどってストレスとはそれぞれの個人に影響を与えるようです。
どうすればいいか。身体的なストレスははっきりわかっているものですから、対応できますね。ドーパミンとセロトニンを鍛えればいいわけですがその鍛え方です。それが、この本にわかりやすく提示されています。特にセロトニンは1と2のバランスを取る働きをするので、特に重要です。どうすれば、セロトニンが鍛えられるか。いろいろもちろん本には丁寧に説明がありますが、ざっくり乱暴にまとめてみると、
- 太陽の光を浴びる。
- リズム運動。これはヨガや座禅など、腹式呼吸、咀嚼、ウォーキングなんでも。疲れない程度で。
以上は精神的なストレスの解消方法。これだけでは十分ではないそうです。免疫力を高める、身体に直接働きかけるものとして
- 情動(感動)して泣く!!
え?そんなこと?そんな簡単なこと?と思うほどだし、毎日私がやってることばかりです~。だから私ってストレスないのよね~。
上記の三つ、生きる基本ですよね。規則正しい生活時間と、正しい食生活。感動して泣くなんておやすいご用です~、私。
でも、私にとって簡単でも、人によっては案外難しいことかもしれません。最低でも三ヶ月は続けるべしだそうだし。私にとってストレスにならないことでも、人によっては、実行することでストレスになってしまう可能性もありますね。
じゃ、どうすれば?やはりストレスを消すというのは受動ではないのです。自分が動くしかない。
最後に、その動くため原動力となるのは、人との関わりだと思います。だって、一生懸命太陽の光を浴びて、毎日リズム運動して、泣いて、何のために?自分に共感を持ってくれる人がいる、わかってくれている人がいる。だれか、何かのために生きて行くという意志が生まれるからこそ、生きていけるのだと思います。一人で泣くより、一緒に感動の涙を流した方がいいですもん。
人とのかかわりでストレスが生まれるのだけれど、そのストレスを解消するのもまた人とのかかわりなのですね。そう思うと元気が出ますね
あまりに簡単な図式の本ではあったのですが、本読んでストレス溜めちゃ話にならないのでこれはこれでいいのかな。
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そうだったんですか。
それで良かったのですか!と
それなら私も普段やりまくっています。(笑)
太陽も浴びているし、いっぱい歩いているし
感動するとこのごろ涙腺が緩いのですぐになくし。(笑)
きっと自然体が一番良いのですね。
投稿: 陶片木 | 2009/02/17 21:59
人に教えるお仕事はストレスがたまりそうです。
ほとんど練習せずピアノに行く娘を見ていると、先生に申し訳ない気持ちで一杯ですもの…
私自身は、お気楽B型なので、あまりストレスを溜めない方かな?
泣くとストレス解消になる、っていうのは、納得です。
泣ける映画を見ると、なんだかスッキリしますよね〜
投稿: Leaf | 2009/02/17 23:19
仕事上はストレスがたまることばかりなので、
こういう本を読んで、解消法を考えてみます♪
投稿: 由 | 2009/02/17 23:23
やっぱ太陽は浴びなきゃ!
私は根はストレスがすごく強いタイプだと思うのですが…
あまり傍からはそう見えないのは、太陽のおかげだったんですね…(-人-)かんしゃ
投稿: ゆれい | 2009/02/18 09:49
なるほど~
結構簡単なよーで、意外とできてないかも。
太陽光も朝、通勤時しか浴びてませんし、リズム運動なんて皆無・・・ orz
腹式呼吸や咀嚼でもイイんですね。
それならできそう♪
いっぱい泣くと、涙と一緒にストレス物質が流れ出る とゆーのは、テレビか何かで見て知りました。
人前(映画館とか)だとあんまり泣けないので、家で独りで感動する映画にひたって、涙も鼻水も気にせず泣きまくりたいっ
投稿: アリス | 2009/02/18 09:54
みなさん、こんにちは!今日は風もいくぶんまして快晴ですねえ。
コメントありがとうございます。
>陶片木さん
そうそう、陶片木さんの毎日はバッチリよ!
>自然体が一番良い
そうですね。そして、それがストレス一杯の人にとっては難しいことなのかもしれません。
>Leafさん
私の場合、生徒に教えることでストレスにはならないのですが、教えることで自分も勉強しなくちゃって思うしね^^
>先生に申し訳ない気持ちで一杯ですもの…
いいんですよ~。教師側からいうと、もちろんガンガン練習してくることも重要だとはもちろん思います。でも、毎日の多忙を極めている今時の子供たちなのだから、先生もピアノを通して何かを伝えたいと思っておられるはずですから。レッスンに行きたいという気持ちをぜひ大切にしてあげてね。
>泣ける映画を見ると、なんだかスッキリしますよね〜
そうそう。自分のツボでね^^;;
で、たまにしょうもない映画をみてしまってストレスになりますが^^;;;
>由さん
ストレスの多い職場でいらっしゃるんですね。お疲れ様です。
簡単に読める本ですので、頭の隅にでもいれておくつもりでお読みください。
>ゆれいさん
そうですよ~
お布団干しも重要なのよ(笑)
毎日のちゃんとした生活ことがやはり大切ですよね。
>アリスさん
>太陽光も朝、通勤時しか浴びてませんし
これ、重要です!朝ちゃんときっちり出勤するというリズム。
その時大きく深呼吸をしてみるのはいかがでしょう?簡単だし。
>人前(映画館とか)だとあんまり泣けないので
やはり気恥ずかしいですけど、共感するって大切らしいので、ぜひどなたかと一緒に、私でもいいのよ~^^;泣きましょうね^^
投稿: 桜桃 | 2009/02/18 13:34
こんにちは。
拝読しました。
実は私は催眠術をやっていまして先生の書かれていることが催眠術ととても似ているので驚きでした。
催眠術のことをあまりご存知ないかもしれませんが、催眠術のベースはセロトニンによって作られます。「あなたは眠くな~る」とかリラックスさせるのはセロトニを出させるためです。また、メトロノームを使うと非常に効果が出る場合もあります。先生の本を読んでそういうことだったのか!と合点がいきました。また、それがうまくいくとリラックスした快感が得られます。私の場合は自己催眠でそうなった瞬間がハッキリとわかります。先生のおっしゃるクールな覚醒状態ではないでしょうか。また、調子がいいとその状態が気持ちよすぎて涙が出そうになります。この涙と先生のおっしゃる涙と何か関係がありそうな気がしました。
ただ、悲しいことに私は極端にリズム感が悪いのです。私自身はメトロノームで自己催眠を深めることはできません。メトロがなっているとどうしてもリラックスできないのです。もしかしたらリズム感の悪い人はストレスに弱いというデータがあるのでしょうか?だとしたらショックです。音楽の先生も「リズムはほとんど天性」と昔言っていました。
先生のところへ通ったら私もリズムによって副交感神経が活性化しやすくなれるでしょうか?
投稿: gen hiraiwa | 2014/01/28 20:52
gen hirasawaさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
リズム感はやはり天性のものがあると感じる場面が多くありますが。
訓練である程度はよくなるのでしょうか?
投稿: 桜桃 | 2014/01/31 10:50