2007年11月20日 (火)

49.米原万理著 米原万理の「愛の法則」

昨年亡くなられた米原万里さんの最後の講演をまとめた本。

病気を押しての講演でありながら、終始明るく、そして高校生を対象としているので、わかりやすい。高校生に対して押し付けでなく将来に対して重要な示唆を含む貴重な講演集です。

生で聞いた高校生たちがずっと米原さんのことを胸にとどめておいて欲しいなぁと切に思います。

他に二つの講演も。

人間とは他者とのコミュニケーションを求めてやまない動物なんです。

そして、通訳としては、

みんな同時に笑えて、一緒に感動できる。いつもそれを目指しています。

とおっしゃっています。通訳としてだけでなく、米原さんの人生そのものがそうであったのではないかと思います。

2007.11.19.読了

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49.

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2007年9月13日 (木)

36.歌野晶午著『葉桜の季節に君を想うということ』

内容(「BOOK」データベースより) ひょんなことから霊感商法事件に巻き込まれた“何でもやってやろう屋”探偵・成瀬将虎。恋愛あり、活劇ありの物語の行方は?そして炸裂する本格魂。

非常に読みにくく、なかなか進まずに何ヶ月もかかってしまった。
最初の性描写でもうすでに、気分が悪く挫折しそうになったが、とにかくお友だちブログのタイトルをこの小説から取ったと伺っていたので、是非読了せねばと、もうもう義務感のみで読み進める。
多分、この小説が流行った季節にブログを開設したからだろう、と思っておこう。

どんでん返しどんでん返しっていうからさぁ。まぁえ?とは思ったけど。それにしても、引っ張りすぎで、どんでん返しが薄くなる。

9月11日読了

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29.浅田次郎著 『憑神』

内容(「MARC」データベースより) 婿入り先から追い出され、職を失い、すがった相手は神は神でも人に仇なす厄病神。時は幕末、動乱の世に、貧乏旗本・彦四郎の選んだ真実の生きる道とは?

浅田センセお得意の幕末伝です。新撰組。薩長ではなく、御徒武士の幕末顛末記。御徒としての人生の落とし前のつけ方、そこに落涙するという浅田節満載。

7月15日読了

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2007年7月17日 (火)

27.諸田玲子著「かってまま」

■内容紹介■ 不義の恋の末に、この世に生を享けた娘・おさい。江戸の町で様々な人たちと暮らしながら、悲しみを超えて逞しく成長していく姿を描く
 (文藝春秋書誌ファイルより)

書評で五つ星がついていたので、思わずポチッ。

ぐいぐい引き込まれあっという間に読了。おさいの過酷な運命をさらっと書くことで一層想像をかきたてられた。

最後は、舞台の幕切れのワンシーンを観ていうるように、印象的。

7月10日読了

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2007年7月 2日 (月)

26.恩田陸著 「まひるの月を追いかけて」

内容(「BOOK」データベースより) 橿原神宮、明日香、山辺の道…。失踪した一人の男を捜して、奈良を旅する二人の女。それぞれの過去と現在を手探りしながら続く、奇妙な旅の行き着く先は?奈良を舞台に夢と現実が交錯する旅物語。

「夜のピクニック」があまりにもよかったので、他にも読んでみたくなって、購入。ちょうど、帰省してその折に、橿原神宮を通過する予定だったし。

で・・。ちょっと期待はずれだったなぁ。彼女達が歩いたコースは当然おなじみのコースであり、もちろん私も歩いて知っているだけに、余計物足りないと思ったのかも。

いえいえ、タイトルは忘れたけれど、同じ飛鳥を扱った、松本清張氏の著書や氷室冴子さんの著書は、飛鳥や奈良の神秘性を浮かび上がらせて抜群に面白かったよなぁ。やはり文章力か?比べたらあかん。

ただ、あっという間には読み終えた^^;

6月30日読了

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24.佐藤多佳子著 「しゃべれどもしゃべれども」

内容(「BOOK」データベースより) 俺は今昔亭三つ葉。当年二十六。三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、未だ前座よりちょい上の二ツ目。自慢じゃないが、頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。そんな俺に、落語指南を頼む物好きが現われた。だけどこれが困りもんばっかりで…胸がキュンとして、思わずグッときて、むくむく元気が出てくる。読み終えたらあなたもいい人になってる率100%。

一応の感想はこちら

6月4日読了

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2007年6月 6日 (水)

22.重松清著 『トワイライト』

内容(「BOOK」データベースより) 小学校の卒業記念に埋めたタイムカプセルを開封するために、26年ぶりに母校で再会した同級生たち。夢と希望に満ちていたあのころ、未来が未来として輝いていたあの時代―しかし、大人になった彼らにとって、夢はしょせん夢に終わり、厳しい現実が立ちはだかる。人生の黄昏に生きる彼らの幸せへの問いかけとは。

たまたま家に数冊彼の著書があったので、読んでみた。

重松清の著書はどれも、彼自身が述べているように、自分と同年代の世代への賛歌というか、同世代のことを小説にしている。

過日よんだビタミンFもだけど、あまりにも等身大過ぎて、リアルすぎて悲しくなるほどである。
それを上手いというのか、なんと言うのか。しかし、エピソードといい構成といい、よくできていて、読ませる。

5月27日読了

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2007年6月 3日 (日)

20.大津秀一著「死学」  安らかな終末を、緩和医療のすすめ

出版社/著者からの内容紹介 家族を病院でみじめに亡くさないために 大津医師は大病院で末期がん患者が延命治療で苦しみ、惨めに旅立つ様をイヤと言うほど見て、無力感を味わっていた。やがて「緩和医療」を知り、患者の苦痛は激減した。そして彼は日本一若いホスピス医になり、緩和治療を広める決心をする。日本の医者は病を治すことは学ぶが、患者の苦痛を取ることはあまり学んで来ないという。大津医師は一般病院で末期患者にもっと緩和治療は取り入れられることを願い、患者、家族にも理解して欲しいと言う。万人にやがて訪れる死。日本で安らかな終末を迎えるための四条件とは? 健康な時にこそ考えておき、より良い選択をしておいてほしい。

今の我が家にとって切羽詰りすぎていて、読むのが遅すぎた感、無きにしも非ず。
でも、知っておいたほうがやはりよいので、読んでよかったと思う。

今後看取りがどうなるか、皆目わからないけれど、この本が一つの指針になったことは確かである。

5月23日読了

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2007年5月22日 (火)

19.松井今朝子著『吉原手引草』

当代一の花魁葛城失踪事件が、17人の証言によって明かされて行く。そこに浮かび上がるのは葛城の人物像とともに、その後ろには吉原の姿、はたまた江戸時代そのものが浮き彫りにされていく。その過程が見事でした。

5月20日読了

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