10.第136回芥川賞受賞作品
青山七恵著 「ひとり日和」
本年度芥川賞受賞作品。
出版社/著者からの内容紹介 人っていやね......人は去っていくからね。 20歳の知寿が居候することになったのは、 母の知り合いである71歳・吟子さん の家。 駅のホームが見える小さな平屋で暮らし始めた私は、キオスクで働き、 恋をし、吟子さんとホースケさんの恋にあてられ、少しずつ成長していく。 選考委員が絶賛した第136回芥川賞受賞作。
リズムのある文章でぐいぐい読ませてしまう。
主人公が吟子さんとの二人暮しで成長してく過程が淡々と過ぎる四季にのせて綴られる。盗癖を卒業し、成長し旅立っていく知寿の姿が、移りゆく四季と変わらぬ駅のたたずまいとの中から浮かび上がってくる様は見事でした。
でも、“私”の未来は決してその淡々とした流れとは相反するような平坦でない予感も漂わせつつ。
2月22日読了
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