内容(「BOOK」データベースより)
子育てに追われ、気が付いた時には離婚していた主婦が、自立のために勉強し直し、中学の美術教師になった。先入観を捨てさせる独特な指導法のもとに、教え子たちは中学生とは思えない作品を作り上げ、同時に自信とプライドも育んでいく。「どんな子でも、一生懸命磨いてあげるとダイヤのように光り始める」がモットーのカリスマ教師、太田恵美子の「心を育てる」授業、その感動の記録。
久々にガツンと来た一冊でした。電車のなかで読んでてやばいと思ったわ^^;;;
一昨日は全国一斉テストが行われましたが、もう我が家には対称学年の子どももいなくなり、その是非を今私が話すことでもないのですが、次男は「ゆとり養育」のお試し学年でした。そして、その結果、学力低下が叫ばれて今また反ゆとり教育が叫ばれているわけです。子どもは二の次で。
次男たちとともに過ごした義務教育の期間を思うと確かに「ゆとり教育」は教師の腕次第でどうにでもなる、だからこそ教師の腕が問われるという場を何回も経験しました。
教師をじっくり育てるゆとりがない。理想はあっても現実に押しつぶされる教師も大勢いらっしゃると思います。
そして、もう一つ、こちらの方が大きい問題だとおもうけれど、給食費未払い問題に見られるような、家庭の力の低下。家庭に子どもをじっくり育てるゆとりも時間も無い現実。家庭にこそゆとりが必要だったのです。
親自身が親になっていない。こういう親を育ててしまった原因は何か?一つではないでしょうが、根は深い。
そのような中で太田先生のようなすごい先生がいらっしゃったのだと知りあ、救いがあるのかなぁ・・と思いきや。その先生に対する壁は同じ教師、教育界であったとは。
どちらを向いても、子どもを取り巻く環境は暗澹たることばかりです。
でも、太田先生は退職された今も、ますます子どもたちのために情熱を傾けていらっしゃるそうです。あきらめないで命ある限り尽力されることでしょう。
今私に何が出来るかわからないし、何も出来ないかもしれない。でも、少しでも、何が出来るかいつも考えていきたいと改めて思いました。
4月21日読了
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